お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

もうしばらくお待ちを

夫が帰った。

昨日の夕方、二階で昼寝をしながら「あ、あした帰るんだ」と思うと、なんだかこうして離れたところで、まったく関わりなくゴロゴロしているのが急にもったいない気がした。

だからと言って、そばに行って寝っ転がるのが快適かといえばそうでもない。

一緒にテレビを観ようかとも思ったがそれはそれで不自然な窮屈さがある。

私は夫が家の中にいて、その気配を感じつつ自分は勝手気儘にしているのがいいようだ。そんなことを考えていたら私は、明日、夫が海外赴任するとなってもこうしているのかもしれないと、自分に少し呆れた。

母がやってきて、連休の最後、みんなでご飯を食べましょうと言う。

そんな予感はしていた。

夫のありがたいところは、こんなとき、賑やかになると喜んでくれるところだ。実の娘の私が毎回、構えて緊張する。久しぶりに姉も揃って5人の食卓は、それぞれが話したいことが溜まっていて盛り上がる。

私は不思議とその場に馴染めていた。

母が私にいつになったらハワイに行けるのと聞く。

「なんでそんなに私と行きたいのよ。」

逃げる私。

「あなたと行きたいのよ。私が動けるうちに」

ここでいい顔したら自分が後で困ることになる。母の気持ちもわかるが、今の私の体調では国内旅行も負荷がかかり過ぎる。ましてや母上様と海外だなんて、無事に帰ってこられる自信がない。

「大丈夫よ。当分、元気だから。」

ハワイ行きたいわぁと言いながら、お寿司をつまむのを見ていると、少々無理してでも行ってやりたい。

母も感じているのだ。

私と母の関係が緩やかに変わってきていることを。

「いいじゃないの、いつまでもそこの縁側でそばにいるから」

「ハワイがいいのよぉ」

かわいそうになる。

でも、まだ、無理なのだよ。お母さん。

しばし、待たれい。