お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

ファミリー

昨日、いきなりやってきた発作の嵐。

朝食後、やたら色んなものを食べて食べて食べて。ナッツにクリームパンに全粒粉パンにナッツ。

あ、これは私の不調前の時によくある癖だ・・と気がついた時には既に遅し。

しばらくすると猛烈なだるさとめまいと頭痛。そして発熱。

バカだなぁ。何度やったらわかるんだ

我ながら学ばない。

洗いあがった洗濯物の中から夫のワイシャツと息子のジーンズと綿シャツだけをハンガーにかけ、あとは乾燥機の幹太くんに放り込む。

この最高気温33度の暑い、ぴーかんの日に。

申し訳ないと思いつつも余裕がない。

ひたすら突っ込みスイッチを押すと、二階に這い上がった。

ラジオも音楽も聴きたくない。

目を閉じる。

眠った。

12時、2時、3時半、度々目を覚まし、次に目が覚めたのは4時だった。

ヘロヘロスーパに行き、お惣菜のトンカツを買う。昨日のカレーにこれで、カツカレーで逃げよう。

いつもなら目移りするお惣菜売り場で握り寿司を見ようが、好物のレバニラ炒めを見ようが、全く食指がわかない。胃がぐるぐる回っているようだ。

イカが食べたいとわざわざ地下の売り場まで降りていったが、果物売り場はすっかり秋で、ついこないだまでたくさん陳列されていたところにはぎっしりリンゴが並んでいた。

がっくりうなだれまた上に戻り、結局トンカツ一枚だけ買って家に戻った。

お腹が空いていると言う息子にトンカツを切って、トマト、枝豆を皿にのせ「悪いけど、あと、自分で頼む、ちょっと上で横になってくる」と言い残し、また寝た。

「大丈夫かよ」

「大丈夫、いつものだから、今日のは大した事ないから大丈夫、心配いらない」

「ポカリ、買ってくるか」

「大丈夫、悪いけど、一人で食べて」

8時頃、喉が渇き降りていくと

「さっき親父から電話で飲んでくるって」

「そう」

「母さんに変わってくれって言うから具合が悪くて寝てるって言った。伝えてくれって言うから、わかった具合が悪くて寝てる母さんに父さんは飲んで帰ってくるってと伝えとくと言ってやった」

「なんだって」

「ヒーンごめんようと言っとったが、飲みは行きやがった。ヒーン、じゃあ帰る、だろう、そこは」

そうはならないのが奴なんだよ。

そしてまた眠る。寝ても寝ても寝ても眠れる。

次に目が覚めたのは夫が「ただいま」と声をかけた9時50分だった。

「大丈夫か、ポカリ買ってくるか」

「大丈夫」

「今から0S1買ってくるよ」

今からって。

「まだスーパーやってるから、行ってくるよ、あったほうがいい」

甘えよう。

ラーメンとカレーを一緒に食べようが、トーストすらも焼けなかろうが、ゴキブリが出るとどこかにいっちゃおうが、テレビの配線も出来なかろうが、寝ながらオナラをしようが、観ているテレビ番組を無言で変えようが、土日に家にいなかろうが。

助けて欲しい時に何度も助けてもらった。

やっぱあいつ、ええ奴だ・・・。

出かけていった夫は1時間たっても戻らない。

だんだん心配になってくる。もしや見つからないからと電車に乗ってどこかに行っちゃったんじゃなかろうか。酔っ払ったままどこかの車両で眠りこけてはいないだろうか。

携帯から電話をしてみた。

「もしもし?あ、ごめん遅くなって。冷えてるのがなかったから、隣町の方の店舗に行って今、戻るとこ、あと、5分で着くから」

バス停で一駅隣にあるスーパーまでわざわざ足を伸ばしたらしい。

「ただいま!」

持っている袋の中にはキンキンに冷えたOS1が4つにパックのトマトジュースが6個。

いいよ、いらないよといってた割には飲みだすと止まらない。

飲んだ飲んだ飲んだ。

OS1を4つ、トマトジュースを1つ。

身体が楽になっていくのがわかる。

指先にまで巡っていく。

椅子にどかっと座り、足を放り出ししばらくぼんやりしていた。

ああ。

うちの男たち。

うちの男たち。