お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

お楽しみ

昨夜帰ってきた夫が

「ごめん、ご飯食べて少し飲んできちゃった」

と言った。8時半。なんだそうか。けれど今夜のお菜が明日の朝にまわるだけのこと、明日の朝は楽チンだ。

帰り際に誘われたのだと思い、そうだとしたら新しい職場の人達に受け入れられていることだと、むしろホッとした。

今朝、昨日はまたいつもの先輩に誘われたのと聞くと違う、うちの近所でラーメン食べてそれからファミレスに行ってしばらくそこで勉強してきたんだと答えた。

「昨日、昼ごはん食べ損ねてさ。早く終わったから家に帰る前にちょっと集中して勉強しようかなと思ってたんだけど、腹減っちゃってラーメン食べちゃって」

で、そこでついでにビールも、となって、それでもファミレスに行って勉強しようとしたんだけど、まだちょっと小腹が空いててデザート食べたらお腹いっぱいになっちゃった。あ、はじめは軽く食べて、うちでも夕飯食べようとおもってたんだよ、ホントに。

つまり、コソッと昼ごはんがわりのラーメン食べて、帰ってからも黙ってうちのご夕飯を食べればいいと思っていたらしい。ところが思いのほかデザートでお腹いっぱいになってしまって「ごめんご飯いらない」になったのだった。

「なんかさ、どうでもいいけど、うちの近くまで帰ってきてってとこにカチンとくるよ」

「ごめんごめん」

あぁ。でもわかるかなぁ。私も務めていた頃や学生の頃、思いがけず予定が早く済み、家に帰るには少し早いというとき、フラフラと寄り道するのが楽しかった。

「いいよ、次そういうふうになったときは途中から連絡入れてよ。そしたらなんとなく待つことしないから」

「いや、ごめんごめん、もうしない」

「いや、いいって。連絡さえくれれば。むしろ自由にしよう、お互い。私も息子が就職したらそういうのしてみたい。午後、ふらっと散歩に出て、ちょっとどこかでゆるゆるっと気分によって本屋行って、ご飯食べたりするっていうのもいいなぁって。そいうとこ、お互い、対等に自由でいようよ」

そうだ。夕方の映画をみて、そのあと本屋に寄って。息子の生活が安定したら、ときどきはそういう日を楽しみたい。

「いや、もうしない、行くならトンさん誘って呼び出す。一緒に行く」

「いっしょもいいけど、私は一人もやってみたい」

「いけません、もう決めた、もうしないから」

「決めることないって。自由でいいよ。私もあと2年後だもの」

そうか。いいこと思いついた。

本当はもう今すぐにそうしたっていけないことはない。

しかし私個人としては、息子が学生のうちは、夜はなるべく家にいたい。

後2年でそれも終わるのならなおさら「おかえり」という回数を大事にしたいのだ。

夜の自由。

そんなものが待っているなんて思いもしなかった。

そういう楽しみもあるかぁ・・・・。

「いけません」

「やる」