お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

だらりん日曜日

息子のアルバイトのため4時起床。

隣のベッドがぺったんこなのを見て、そうか、いないんだっけと思う。

二度寝をし損ねて、散歩に出たものの、調子が悪くて半分で引き返す。帰り際に寄り道したコンビニの店員さんと「もう秋ですねぇ」「急に肌寒くなったもんねぇ」と話したが、帰ってから、テレビの天気予報で週末からまた暑くなると聞いて、今度会ったときは「・・・って思ったらねぇ」「まだ暑いねぇ」と言い合うんだなと思う。

 

洗濯物を干しては、椅子に腰掛け、居眠りし、掃除をしながらついつい本を読み出し、またウトウトする。

夫と息子のシーツと枕カバーを洗う。外すとき、それぞれのシーツと枕カバーから、それぞれの匂いがした。

息子は強いとんがった匂い。

夫のは最近、匂いが変わってきた。匂いに勢いがない。これが加齢臭というやつか。

枕に顔を近づけ、恐る恐る、しっかりと嗅いで見る。間違いなく、おじさんの匂いだ。

不思議と死んだ父の匂いと似ていた。

夫の枕もシーツの匂いも、嫌じゃない。ちょっと安心。

よかった。ちゃんと、全部好きだ。老後もきっと大丈夫。

 

お昼は、禁断のチョコレートクリームを塗ったパン。

パンの耳から食べ始め、最後までチョコクリームのところをとっておく。

そして、また寝る。

起き上がり、テレビをつける。面白いのがないので、また寝っころがる。

 

誰とも話さない。それがなぜか心地いい。

自分に戻っている感じがする。

 

4時。

不意に思い立ち、庭の芝刈りと草むしりを始めた。

週末また暑くなるなら、過ごしやすい天気のうちにやっておこう。

今なら誰もいないから「じっとしていなさい」と注意されることもない。

ふらつく。途中でやめてもいい。そう思っていても、いざやり始めると、綺麗になっていく庭が嬉しく止められない。やっては休み、やっては休み、とうとう全てやりきった。欲が出てて、新聞受けの下の雑草も抜く。

土をいじるってなぜ、こんなに落ち着くんだろう。

子供の時は毎日何かしら、いじってた。泥団子作ったり、四つ葉のクローバー探したり。きっとあの頃は自然と心と体が安定することばかりやっていたんだ。走り回ったり、大声出したり、怒ったり泣いたり、かけっこしたり歌ったり。

 

息子からラインが入った。

「バイト仲間と月島でもんじゃ食べて帰る。夕飯いらない。ごめんな」

ちょうどよかった。夕飯を作らなくて良くなった。庭いじりで疲れたから、一人気楽な夕飯だ。

「よかったね。楽しんで。こっちは大丈夫」

もうけ。

 

だらだらと過ぎていく日曜日。

隣の家からカレーの匂いがする。

いいなぁカレー。やっぱり平和な家庭をイメージする。

私も今夜は残ってるカレーにしよう。