お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

天使

病院の中で聞いた素敵な言葉。

「ごめんなさいね。お気遣いできなくて」。

明るい声だった。

声の方を見ると、ショートカットの看護婦さんが、車椅子のお婆さんが診察室から出てくるときに、扉がうまく開けられなくているのにかけた言葉のようだった。

「ごめんなさね。できないものね。このまま会計まで一緒に行きましょうか」

苛立ってもなく、恩着せがましくもなく、いい人ぶってもいない、自然で爽やかなトーンだった。

お気遣いできなくて。

いい言葉だなぁ。