お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

うっとりしながら聴く

今更ながら山崎まさよしさんにハマりつつある。

私は誰かの歌を好んで聴くというような事はない。テレビやラジオでいいなぁと思ってもそれっきり。わざわざ自分からダウンロードしたりiTunes Storeで検索したりはしたことがない。

元々は、何かBGMが欲しいなと、フランクシナトラとルイ・アームストロングを検索していたら、アプリの方で、こちらはいかがですか?とミックスリストを勧めてきた。私が普段聴いている曲や動画から、好みのものを見繕って作って提案してくれる。その中に彼のONE MORE TIMESが入っているのがあった。「あぁこの曲好きなんだよね」何も期待せずにそのリストを再生してみた。

その声と、歌詞と、メロディと。よく知っている曲のはずなのに、ズキューンとやられてしまった。歌詞の内容は、もう二度と会うことのできない人への想い。いるはずのないあなたを探してしまう。今の僕をこれからの僕を、そして伝えられなかった言葉を届けたい。

このサビに差し掛かると、父を想う。今の私を見てもらいたかった。少し強くなって、笑顔を取り戻した私を。笑いながら、文句言いながらも、愛することができるまでに進化した母との距離感を。

いるはずもないのに。探してしまう。

切々と歌う。これにもう。

そして、そのキュンキュンしている自分が嬉しい。まだこんな風に曲を聴きながら浸ることができるなんて。錆び付いてもう動かないと思っていた心に、そんな感度が蘇ってきた。

なんども書いているが、病気になって入院したあたりで自分の人生はもう、終わったなぁと思った時期があった。あとは欲張らず淡々と過ごそう。そんな抑揚のない日々から人はここまで再生するのだ。

 

今日はツタヤに行って山崎さんのCDを4枚、ナットキングコールを一枚借りてきた。

このワクワク。高校生の時以来だ。