お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

やっぱりわからない

今日書くことは、あくまでも私個人の「ふと引っかかった事」で、私の考えが正しいんだとか、そっちがおかしいとか言いたいのではないのです。

たぶん正解はないのではないかというのが、唯一私が出した答えです。

言い訳はこれくらいにして、書きます。

 

ラジオを聴いていたら、人生相談が始まった。

その回答が、「??」だったのだ。

内容は結婚して5年、子供もいる。ご主人の浮気が止まらず、これまで裏切られては、泣いて謝られ「もうやらない」という誓いを信じることを3度、繰り返してきた。

「主人の浮気は止まらないと思うのです。私はどういった心持ちでこれからこの人と接していったらいいでしょうか」

相談相手は東大の名誉教授と弁護士。

二人揃って「別れた方がいい」と回答した。

「離婚は私も夫も考えていないんです。子供もいるので。ですがこれからも浮気されるのかと思うと。どういった心構えでいればいいかと」

「あなたね。このご主人がいつかは自分のところに戻ってくる日があると思っているようですけど、そんな日はないです」

「まだ29歳と若いんですから、ここはきっぱりと別れてやり直した方がいいですよ。ダメです、この人は」

「そうでしょうかねぇ。遊びから戻ってくるのは私のところなので別れようとは・・」

「あなたね。ダメですよ。そんな日は来ません。現実を見ましょう。逃げてますよ」

結局相談者は「はぁ。ま、じゃぁ前向きに・・・考えてみます」と言い電話は切れた。

たぶん、この二人の先生方の言い分が主流なんだろう。

私も。私だったら、とっくにさよならをしている。

でも、赤の他人が、本人が別れないと決めた上で相談しに来ているのを「ダメです」と言い切っていいのかなぁ。

「おじいさんの若い時には女遊びで泣かされてねぇ」と言いながら、仲良く暮らす老父婦もいないではないじゃないか。

こういうことを言うと、家族に「だから世間知らずなんだ」「ものの見方が甘い」「そんなメルヘンみたいなこと現実にはあるわけない」「ばかだね」と総攻撃されそうだ。

言っている意味はよくわかる。

私も大筋はそっちの意見だ。さっきも書いたように、私はそんな辛抱強くない。

でも、彼女の生き方は間違っているのかな。

そんなこと決められないのではないか。未来は何が起きるかわからない。

私には理解できない選択だが、間違っているのかもしれないが、彼女はまだ別れようとは思っていないのは確かだった。

 

でも。

そうですね。いつか戻ってくるといいですねと寄り添った回答者は、誠実とは言えないのかもしれない。親身になればこそ、必死にもう一つの選択を勧めるのだ。

ここまで言われても別れないなら、それは彼女の生きる道だと言うことか。

いや、でも。もうそれを散々、周囲の人に言われ、誰に言っても反対され、別れろと言われ、それでも何とかやっていきたいと踏ん張っているときで、それでも疲れ切ってだれかに応援してもらいたくて、ここに電話をしてたのかもしれない。

 

彼女はこれで目が覚めて「もうだめだ、別れよう」と思うのだろうか。そうであれば私を含む第三者はみな、安心する。希望が持てるから。救いのある話になるから。

でももし、彼女があの後、受話器をおいて、ますます気持ちの持っていきどころがなくなって、崩壊してしまったら・・・。そんなこと、単なる想像だけど。

 ここから先はもう私の妄想だ。それこそ余計なお世話だ。

別れても、別れなくても、そもそもが余計なお世話なんだけど。