お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

リセット

さてっと。

また、模様替えをした。モヤモヤしている原因はなんだかわからない。

体調不良のせいか、自分が自分の思ったほどのことができないんだなぁと、いうことにがっかりして白けているからか。

ただ、毎日暮らせばいいと思うと、黒か白かと大きくふれて中庸がない私は、このところ毎日、ただ、過ごしていた。

ただ、朝、散歩をし、朝食を作り、トイレを磨き、掃除機をかけ、夕飯の支度をして買い物に行き、合間に録画していたドラマとアマゾンの映画を観て、息子が帰ってきてからはなんとなく、付き合ってリビングでゴロゴロ息子のつけた番組を見ているふりをしながらスマホをいじり、10時になると、寝る。

いいんだ。これで、いいんだ。充分じゃないか。

入院していた時は歩くことも許されなかったし、身体中浮腫で悩んだ時には、起き上がることもできなかった。

すげえじゃないか、私。

ぱっと見、普通の主婦っぽい暮らしじゃないか。

あぁそれなのに。それなのに。

人というものは。いやいや私というものは。

何か、こう、自分のために手応えのあることを、毎日したいと欲が出る。

自分のために、満足できる時間を。

このところ映画を観る趣味が復活してきて、よく観に行くようになった。

これも、絶不調の頃は身体が動いても、その気力がなかった。それだけの体力も集中力も、作品を味わう感性もカラカラで、120分座っていられない。

映画一本観ると、もっと観たい、あれも観たい、これも観たい。

大きな本屋に行くと、一日中あそこにいたい、また行きたい。

面白いドラマを見ればその脚本家のエッセイを読んでその人の考えや生活を知りたくなる。

綺麗な公園、街の紹介を知れば、私も行きたい。

気持ちは膨らむ。

身体がついてこない。

息子が小学生の時、PTAの総取締をしていた人に

「あなたはやる気と発想は抜群なのに、惜しい。体がついてこない」

と言われたが、ほんと、それだ。

惜しい。自分でも自分が惜しい。

生きてるんだ。生きてるってそういうこと。

 

二階に掃除機と洗濯物を持って上がって寝室の扉を開けた。

・・・・。

右側に壁が欲しい。

私の持論。机の右側は壁がいい。半分、閉鎖していて、すみっこ感がいい。

おもむろに、ベッドを動かし、カーペットを廊下に出し、机の上のパソコンや電気スタンドのコードを抜く。

ガガガ。ががががが。

この間、一心不乱。

出窓の近く、壁は右。電気スタンドは右端。読みかけの本四冊はしまわずに、スタンド横に、壁に立てかけるように机の上に置いて、つい手が伸びるように。

本棚は左。その上にオーディオ。

ベッドは並べて北枕。

一心不乱、落ち着き、全体を見渡した。

・・いいかも。

 

リセットリセット。

モヤモヤを抱えつつ、配置換えを繰り返し、リセットしながら生きていく。

その繰り返し。それが私の人生。