お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

修行

夕食時。

すべてお膳立てがすみ、席に着く。

「ささ、いただきましょ」

手をあわせ箸をとった。

「・・・で、これはなにかな?」

息子。

「え?」

腕組みをして眺める視線の先に空っぽの茶碗。自分の方にはしっかりよそって、息子のご飯を忘れていた。

「ごめんごめん。なんでこうなるんだろ」

「俺はまた、空の茶碗を眺めてここに米があると想像して食べろという新手の修行かと」

それもよいの。