お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

最終章の最終章

定期検診で病院にいってきた。吹っ切れたと言いながら、まだ母のことを恐れている自分をなんとかしようと行き詰まっていることを先生に話す。

内科の先生だというのに、カウンセラーになってしまっていて申し訳ない。

私は母の手料理を食べられない。正確に言うと、飲み込めるのだが、うっとなってしまうのだ。

ちょっと前は、一緒に食事をすると、あとで決まってお腹を下していたのだが、これは治った。今はそういうことがないのですっかり苦手意識も薄れ、この問題は消えたのだと思っていたが、よくよく考えると違った。

お寿司や外食などでは、まぁなんとかなるのだが、母が作ったものを食卓に置いていかれたり、出されたりすると、うっとなる。いつからだろう。結婚する前からだったように思う。

根っこの部分で私は受け付けていないるのだと思ったら自分が情けなくなる。

「精神的におかしいですよね。病気じゃないかと思うのです。精神科やカウンセリングにちゃんと行った方がいいかとも思うのです。」

「まぁ、どこからを病気っていうかってことですけどね。それはいらないんじゃないかなぁ。普通、そうやって口に入るものに思いや愛情を乗っけられると誰でも辛いですよ」

少し、救われた。

逃げてもダメだった。強く出たら自分が消耗した。意識から無くそうとしても無理だった。辛い。自分の親が近すぎて重すぎて、切るに切れなくて、辛い。

相手を変えようとするのは無理。私を変える方が可能性はある。

どう変わろう。

どうしたらいいんだろう。

母との葛藤も、いよいよ最終章に来ている気がする。

自分のシェルターを持つといいと言われた。心が乱れた時に自分を立て直す場所を持つように。それから、相手と対峙するためには体力を消耗しないように心がけること。

闇雲に散歩して気持ちを晴らすのも、体力温存のためには考えものかもしれない。

このトンネルから抜け出したい。

先生は抜け出すのは諦めて、トンネルの中に避難所を作れといった。

避難所・・・・。

納戸復活・・・。

違う気がする。そういうことじゃない気がする。

それでも、やっぱり私は家族を母を愛しているのだ。

だから、逃げたいけれど、逃げられずにいる。

まず、食べて、寝て。体力つけて。まずはそこから。

辛い方が張り合いが出るってもんだ。

私の人生の課題がこれだとしたら、この程度のことでよかった。

さぁ。こい!私のジレンマ!

とことん付き合ってやる。