お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

自分に戻っていく

昨日は定期検診だった。担当の先生は調子はどうですかと聞く。寝込むこともなく、どうにかこうにかだが、日常をつつがなく暮らせていると話す。

前回、母が用意したコンサートに行きたくないと言ったことから、責められうろたえていた翌日だった。そのことを覚えていた先生はあれから精神面はどうですかとおっしゃった。先生に教えてもらったように三日、二日酔いが治っていくように三日かけて立ち直ればいいと思ったらとても気が楽になったこと、母に反発して騒動が起きても、またこうやって立ち直れるはずだと今回のことで強くなれたことなどを話す。

そして、言った。

「隠居というわけではないけれど、私はこれまで自分でも修行のように自分を律してきました。けれど、もう疲れてしまいました。母からの評価も自分で掲げたこうあるべきという気高い目標も、もう、どうでもいいやと。もう自分に鞭打って頑張るような気力が湧いてこないのです」

「いいと思いますよ。及第点を取れない自分を良しとして生きていくということですね」

そう。本当にそう。私が私に求めている及第点なのか、母に気に入られるために自分で設定した及第点なのか、どっちだかわからないけれど、もう、そんなのどうでもよくなってしまうくらいに疲れた。

私はそんなに立派な人間になれなかった。今はもう、なろうって思えない。

それでいいや。

「どうでもいいと思うようになったということは、良い方向に向かっているんだと思いますよ。もっと楽になると思います」

もう楽になりたい。どこまで気を抜いていいのかもわからない。日常は続いているから。反動のようにだらっとしすぎるかもしれない。それも怖い。

怖いの向こう側には何かあるはず。

怖いけど、いろんなものを手放して前進。