お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

お調子者の失敗

昨日、三月に手術をした友人のことがふと、気になってラインをした。

「元気ですか。この前もらったボディローションと石鹸、もったいながらず毎日使っています。動いた拍子に自分からバラの香りがします。贅沢。お身体無理しないでね。お仕事、テキトーに頑張ってね。それでは、また。」

 

夜になってもう一度、自分の書いた文章を読み返した。蒼くなった。

仕事をテキトーにねとは、なんと失礼なことだろう。真意としては、いろいろ忙しい部署で大変だろうけれど、身体を一番大事に、ほどほどに頑張って欲しいと伝えたかった。けれど、職場で実際に働いてる人に対してテキトーという表現のデリカシーとセンスのなさ。親しいのをいいことに伝わるだろうとタカをくくって、浮かれすぎた。

迷ったが、また送信した。

「テキトーという表現、不適切だった。ごめんなさい。失礼だった。軽々しく使う表記じゃなかった。体を大事にして欲しいと伝えたかった」

すぐ返事が来た。

「今、部署異動でゴタゴタしてて返信遅れてごめ〜ん!全然気にしてないよ。伝わってるよ。どれだけの仲だと思ってんのよ。これから退社。旦那と待ち合わせでファミレスで夕飯よ。こんな忙し時に家事なんかやってられっか(笑)」

よかった。よかった。

でも、この場合。結果的に多忙真っ最中の彼女に、返信を要求した形になってしまった。めんどくせえ奴。

こんな風にオタオタして迷惑かけるくらいなら、これからはどんなに親しき間柄でも、文面では少々他人行儀でも、お調子に乗るのはやめよう。

最後のラインはきっちり守らないといけない。

ラインだけに・・・あ・・また・・調子に乗って・・・。

お礼の品

高知に住む友人から夏にお米とオクラとスイカをたくさんいただいた。そのお礼をしたくてずっと何がいいだろうと悩んで悩んで。

東京には空がない。って智恵子さんが言ったとういうけど、特産物もこれっていうのがない。東京の銘菓とかなら、おしゃれなお店も、老舗のお店もあるけれど、甘いものが嫌いなのだ、この人は。

甘いもの、嫌い。果物、嫌い。魚、嫌い。化粧っ気ない。自分で作っておきながら、野菜も嫌い。唯一好物は、お米。ご飯をおかずにご飯を食べるわ。ワハハハ。と豪快に笑うけど、もう、難問だヨォ。

以前、同居するお母さんがお好きと聞いて舟和の芋羊羹を送ったら喜んでくれた。今回もそれに逃げるかなぁ・・・。ううむ。

こういうもののお返しというのは、金額も難しい。

迷って迷って迷って、結局、浅草今半の牛の佃煮にした。お肉は好きって言ってた気がする。牛肉どどーんと送りつけるのも、可愛げないような気もするし、肉の佃煮ならご飯のお供になるんじゃなかろうか。

明日届くと、ラインした。

「今日、賄賂を送りました。今後とも美味しい作物を是非、お待ちしておりますのでよろしくお願いします。明日届くそうです。ご飯のお供になるといいのですが。」

即、返事が来た。

「楽しみに待ってるね。ありがとう!」

楽しみにと言われて、急にドキドキする。

お口に合うといいのですが・・・・。合ってクレェ。

秋の朝を味わう

昨日のダメな時、という記事に思いがけず、他の皆さんも「私はそういう時、こうしてるよ」というコメントを残してくれたことが、じわじわ力になっている。

みんな頑張っているんだなぁ。みんな、頑張れ。頑張ろう。

でも、辛い時。本当にダメな時。お母さんだって、逃げたりサボったり泣いたりしよう。半日や二、三時間のプチ家出もしよう。グレようね。時々は。

 

人に対してだと、本当にそう思って、心から言う。私も、この呼びかけている相手の、「みんな」の中の一員なんだ。辛い時は「やってらんな〜い」ってしよう。改めてそう思えた。ありがとう。

 

今朝は昨日よりはマシな目覚めだった。昨日は、しばらく床にうずくまって、ハイハイしながら洋服を取りにいき、やっぱりダメで、また、ベッドに戻った。

今朝は。ラジオで目が覚めて、トイレにスタスタ歩いていき、散歩どうしようかなぁ、だるいなぁ、頑張れば行けるか、いや、無理か・・・と思いながら二度寝。結局朝の散歩は行かなかった。

そもそも、頑張れば行けるか、無理かと葛藤しているあたりで、おかしい。誰のためにそんな思いをしてまで歩くのだろう。誰に頼まれてもいなけりゃ約束もしてないのに。

これもいらない枠なんだ。外そう外そう。お気楽にお気楽に。

ゆっくり起き上がって、シーツやら枕カバーやらを洗う。息子が起きてきて、オムレツを焼いてやる。ワイドショーで女優が主演と初演出をしている舞台の話題で、本番直前になって二人降板したとかいう騒ぎにツッコミを入れながら食べる。

 

梨を剥いた。今年初。この香り。この汁。そうだそうだ。こんな味だった。梨だ。梨。

「秋の朝だねぇ」