お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

い、言えねえ・・・。

眠い。

あまりの眠さに立っていられず・・というのを初めて体験した。

あまりの目眩に、あまりの吐き気に、あまりの気持ち悪さにという流れは何度か経験あるが、眠気で立っていられないなんてことはことばのあやで、実際にはそんなことあるわけがないと思っていたら、本当にあったのだった。

午前中、洗濯機から洗い上がったものを取り出しているとき、その場で蹲み込んでしまいたいほどの機能停止寸前の状態になった。あ、脳が止まっていく・・。

全てを放り投げ寝室に上がっていく。どうしたどうしたと驚く夫に「ごめんちょっと寝る」とだけいい、ベッドなだれ込んだ。

「具合悪いの?」

「眠いだけ。」

布団をもう一度被り目を閉じた。そこから記憶がない。目が覚めたら12時半だった。

「午前中全部寝てしまった」

あまりのことに自分でびっくりして思わず呟くと、机に向かっていた夫がしみじみと

「疲れてるんだよ。トンさんいろいろ背負ってるから。お母さんもお姉さんも息子も・・・僕のことも」

立ち上がって私を見下ろした。

「そんなことないよ」

「いや、自分じゃわかってないんだよ。知らず知らず頑張ってるんだよ」

ウンウン、と肯く夫。

いや違うのだ。

今、iPhoneで見つけたゲームが面白い。

どうってことのない単純なパズルゲームなんだがレベルアップしていくとだんだん難しくなってくる。課金をすればあっという間にクリアできるのだが、何とかお金を使わずやってやろうと、失敗してはやり直し、また失敗しては再度挑戦し、ついつい向きになってしまう。

「お、またゲーマーになっておるな」

息子が笑うほどなのだ。

昨夜もベッドに入り、いつものように、お気に入りのラジオ番組の録音を聴くために手元に寄せたiPod touchを握り、ちょっとだけと、パズルの続きを始めたらやめられず、とうとう3時近くまで起きていたのだ。

「もっと寝てなさい、今日は何にもしなくていいから」

言えねえ。夜通しのゲームが原因ですとはとても言えねえ。

夫のいないところでバイトから帰ってきた息子に全てを話すと

「おーいー、それ、中学生がやるやつじゃん」

とまた笑われた。

そう言えば息子とゲームのことで戦ったなあ。

あの激しい戦いの日々。息子に注意される時が来ようとは。

今日こそちゃんと寝よう。