お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

恥ずかしいってば

靭帯の損傷はだいぶよくなりほぼ、痛みを感じなくなった。

ハンサムの先生のところへも既に二回通った。

「一週間後、痛みがなくなっていたらもうそれで終わりでいいです」

と言われているのに夫は

「先週の通院から日が開いてるからもう一度行って。最後の通院日から申請まであんまり日が開きすぎるより、すぐのほうがいいから」

と言う。

そうは言うが、痛みもないのに診察してくださいなんて、いつまでもケガ人ぶっているみたいじゃないか。

「やだよ。なんて言えばいいのよ」

「だから念のためって」

「あ、足をかばっていたら腰が痛くなっているんだけどそれでもいいかな。すいません、靭帯のほうはすっかりいいんですけど、腰が痛くなってしまって湿布だけもう一回いただけますかって」

それだって足が重いが、少なくとも嘘はない。

「余計な事言わなくていいんだよ、足もまだ痛いっていいなさい。念のためってことがあるでしょう、ちゃんとしっかり最後までみてもらいなさい」

だから、もうしっかり最後なんだってば。

通院一回につき降りるお見舞金は八千円。

8000×2=16000。

恥を忍んでもう一回行けば×3で24000円・・・。

そんなことを計算するからよけい、恥ずかしくて行けない。

診察室に入ったら先生と看護婦さんが「あ、こいつ、治っているのにまた来た・・・保険だな」と私を見るに決まってると妄想する。

「とにかくもう一回行って来なさい。勝手に判断してはいけません!足は大事です!」

だからさー、もう治ってるんだってばー。