お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

実はさ

昨日は調子が悪かった。

だましだまし一日を終えた夕食後、IKEAの椅子にどかりと腰掛け足を投げ出した。

夫と並んでラグビーの試合を観る。前半戦が終わったところで

「ごめん、バナナちょうだい」

ん、立ち上がりカウンター上の青い籠から一本もいでくる。

「ありがと」

手を出し受け取る寸前、ポキッ。

「あ・・。いや、いい。ありがと」

「どしたの」

なんでもない。ありがと。

後半戦が始まる。

ニュージーランドが勝った。試合終了。

「ごめん、ゼリー飲料、もってきて」

ん。

今度は冷蔵庫からピンチのときのために買ってある経口補水液ゼリーをもってくる。

「ありがと」

手を出し受け取る寸前でプチ。

「あっ・・・」

「どしたの」

今度は怪訝そうに聞く。

一瞬躊躇したが、言ってみた。

「あのね、バナナは皮を剥く最初のポキってとこが楽しみなんだよ。ゼリー飲料は蓋を開けるときの最初のプチってときが楽しいの」

へえええ、よかれと思ってやったのに。

だろうと思っていわなかった。

結婚25年目にしてはじめて知る妻の「おこだわり」。