お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

心がちくちく

昨夜はなかなか寝付けず3時から5時までの2時間足らずを、うとうとした程度の睡眠だった。

診察後、病院からまず相談にのってくれた親友に電話した。そして次に昼休みの夫に電話した。

家に帰り今度は息子に言った。

「ハワイ、行かないことになったよ」

え?という表情をし、それからすぐに

「悲しむな」

と私を見る。

「大丈夫、悲しんでいない」

そうじゃないんだ、ホッとしているんだ、ずるいんだよ、母さんは。

「大丈夫か、悲しむな。きっと大難をこれで避けたんだ」

がっかりしてないんだよ、母さんはずるいんだ。

うしろめたい。

3時半、遅い昼食を済ませ、気持ちを落ち着かせ、さあ!

「おばあちゃんとネエネに言ってくるわ」

「大丈夫だぞ、ばあちゃんは母さんの味方だ。きっと怒らない」

この言葉にハッとする。

そうだ。母は私の味方だ。

 

「ええっ?」

「ごめんなさい」

先生に言われた通りリスクが高く危険だと告げると、みるみる顔が深刻そうに暗くなる。

そして、泣かれた。

泣かないでくれ。泣かした自分が辛い。

やっぱり頑張れば行けるんじゃないかなどと、一瞬思ってしまう。

「どうしてあなたはそう弱いのかしらね」

ごめんよお。

「お母さんもね、あなた体力ないからお姉さんについていけないだろうから、大丈夫かなと思ってたのよ。ホテルでウクレレ教室やっているの見つけたから、あなたにはそれをやらせてもいいなと思っていたのよ」

・・・。

「あなたが行かないとなると、三人だからややこしいわ。貴方が行くって言うから従姉にも声かけちゃったのよ」

ごめんよおおおおお。

「むすこちゃんは?話したの?」

「話した。悲しむなって言われた」

するとそれを聞いて今度は両手で顔を覆って泣くのだ。

「彼にそんな気遣いさせていることに私も心が痛む」

ちがう。それだけじゃない。本当はホッとしているから痛むんだ。

 

夕飯に息子と二人だったがビールをつけた。

「やけ酒じゃないからね」

「やけ酒でもいいぞ」

とにかく急ブレーキをかけたんだ。

母を泣かしてしまったが。泣かれてしまったが。

 

そして、昨日から発熱している。

なさけない。