お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

夫婦でそこんとこ大事

水曜日のゴルフスクールを飲み会でキャンセルした夫は昨日振り替えレッスンだった。

終わるのがいつも8時なのだが、気がのると神宮から渋谷まで歩いてそこからバスにに乗って帰ってくる。

そうすると家に着くのが10時半になり、汗を流してからご飯となると早くても食べるのが11時、寝るのは1時になる。

寝るのが遅いのは彼の好きでいいのだが、食事が毎週11時というのはかなわない。

お盆に乗せておいて先に寝ても

「トンさんただいま、あれ、レンジであたためればいいの?」

と目が覚めるまで声をかけてくる。

見りゃわかるだろう、寝かせてくれと「そうだよ、おやすみ」とつっぱねまた目をつぶるが、お遊びしてきたとはいえ、深夜一階で一人、レンジでチンしているかと思うとどうも落ち着いていられず起き上がって一緒になにかつまむ。

「今日は歩いて帰ってくるのよしてね」

「ああ、そうする」

「きっとだよ」

「うん大丈夫」

何度こういう約束を反故にされてもなぜだろう、あ、今日はちゃんときいてくれるなと思う。

今日こそはと起きていたが、9時半を過ぎても10時半を過ぎても玄関のドアはガチャッといわない。

約束はまた破られた。

怒ったのなんの。

「ただいま〜。トンさん、遅くなってごめんね」

「歩いたろう」

「うん」

「もうしらない」

「ヒェーン、ごめん、ごめんよぅ」

「もう、話しかけないで」

「ひーん」

口を閉ざした妻は「おやすみなさい」と寝た。

今朝、台所に降りて行くとさわやかな笑顔で夫がこっちを見る。

「おはよう。納豆でご飯食べた。お皿、洗っといた。お皿、洗っておいたから」

しるもんか。

「納豆で自分でご飯食べたから。あと、お皿、洗った」

「・・・よくできました」

「昨日歩いてごめんな」

わかっていない。

「あのね。私が怒ったのは歩いたからじゃなくて、約束を平気でやぶったからだよ」

「ごめんなさぁい」

「あと、はじめから守る気がないときは約束なんかしないで」

「ごめん」

そうなんだよ。約束をやぶられるって、なんだか軽んじられてる気がして傷つくよ。

夫婦でも私はそういうとこ、傷つく。