瞬時に消えた
夜、息子とクイズ番組を観ていた。
東大生と芸能界の才女との対決番組で小さいコーナーがいくつかあり、歴史、漢字、熟語、とそれぞれ出題される。
夏目漱石が『我が輩は猫である』で受賞後、執筆活動に専念するために就職した大手企業はどこでしょう?
「朝日新聞・・・じゃなかったっけ・・・」
正解。
偶然その前にも二、三問、東大生が回答するより前に正解を口にしていたので、息子が感心した。
「すごいじゃん。東大生より頭いいじゃん」
「教科書にのってないことならね」
ジャンルは「教科書にはない裏話」だった。
「ま、それでも東大より早かった」
「ひょっとしたら、ワタクシ、頭、いいのかしら」
するとすかさず
「それを上回るオッチョコ発動するからな。電車反対に乗ったりなー。買い物のメモ置いてったりなー。」
「惜しい。せっかくの知性がそれで隠される・・・」
「そして誰にも気付かれることなく・・・やはりただのオッチョコということになるわけだな」
どわっはっはと笑い、私の「もしかしてかしこい説は」2分で消えた。