母は見た
さすがに深夜3時は無理だろ。
そうね、寝るわ。でもこのところ4時半に目が覚めるから、もしかしたら最後の方だけ見にくるかも。
ま。夢の中で応援してくれ。
では。お先にぃ。おやすみなさぁい。
今朝、気になっていたのか、遠足の日の朝のようにいつもより早く目が覚めた。
3時48分。
どうしたかな。
一人で今頃うなだれているか、ハラハラしているか。興奮しているか。
階段を降りていくとそこには、まさかの爆睡中のトドが、いや息子が、転がっていた。
「おきなくていいの?」
揺すっても起きない。画面は0対0。
まぁいいか。
なんとなく一人で見ていると日本が一点入れた。
「ちょっと!ねっ、ほらっ、日本点入れたよっ」
「・・・へぇ・・・すごいねぇ・・」
私に言っておきながら、自分が夢の中で応援している。
だめだ。・・・ま、いっか。
一応、録画をし始めておく。
すると、そこにもう一点。
こりゃ大変だ。これはもう大変だ!
「ちょっと!ほら!起きて!ほらっ!日本、すごいよっ!」
「・・・・・。・・・・!」
ガバッと起き上がり、
「うぉーっ!!すげぇっ!」
一番いいとこ、見逃したねぇ。