お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

満ちたりて

夫が家にいる。

二階で寝ている。

8時前に着き、朝食を食べ、コーヒーと遅いバレンタインチョコレートを食べながら、録画してあった私の朝ドラを一緒になって観ているうちにこっくりこっくり始めた。

「上で寝てくれば」

「いいかね」

一緒にいないと悪いと思っていたのかな。

この人のことは全部わかっているなんて、思っちゃいけない。

 

夫が二階で寝ている。

それだけで、あとはいつもと何も変わらない。

少し違うのは、私は家に落ち着いていること。

12時半。

昼に起きてくるかもしれない。

息子は、まだ、昨夜から寝ている。

今日の散歩はまぁ、いいか。

常に私を追い立てる私が、今日はやけにのんびり構える。

 

羽生くんの番が来た。

一人で息を殺して観る。

あぁ、よかった。よく頑張った。本当によく頑張ったねぇ。

 

夫が起きてきた。

おにぎりを握る。

息子も起きてきた。

おにぎりを握る。

3人で羽生くんのリプレイとインタビューをみる。

「すごいね」

「やっぱり、綺麗だな」

「どんだけおんなじVTR流すんだよ」

「会社休みで、テレビで見られてよかったね」

 

東京オリンピックのとき、この日のことを思い出すんだろうなと思いながら、きんつばをつまむ私。