お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

月を見ろという母

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うーむ。iPhoneではこれが限界か。

昨日の月。あまり興味なく、寒いしさっさと寝ようとしていた風呂上がり。

母からの招集が私と息子の携帯にかかった。

「月、月、欠けてるから。今よ。すぐ来て」

寝巻きに毛布を引っ掛けて、めんどくさいなぁと庭に出る。

おぉ。意外とちゃんと、月食が確認できるじゃないか。

息子とババと私と3人で夜空を眺める。

 

「お姉さんは?」

「今、帰ってきて家にいるわよ。ご飯食べてる。疲れてるから、こういうのにいちいち呼ぶと悪いから」

ほーぉ。

母は二人が出てきて嬉しいらしく、ベラベラ喋る。

「そうそう、さっきね。お父さんに電話したら、なんですかって。月、そっちでも見える?って聞いたら、僕、まだ会社なんでって。笑っちゃうでしょ。会社に電話しちゃった」

「お父さんって誰」

「あなたの旦那さんよ。ばかね、決まってるでしょ」

う。急に寒気が。一緒に笑えん。。。

男の人の職場にはよっぽどのことがないと電話をしてはいけませんって、アレは。

どうなったんだ。どういうこっちゃ。なんでわざわざ兵庫に。

 こういうことなんだ。きっと。老いていくということは。

よく言えば、少女に戻っていく。衝動的に突き動かされる。

しかし、それも所々で、ある日突然全てがそうなるわけではない。

ゆっくりゆっくり、尖っていたものの境界線があやふやになっていく。

そして、どこまで行っても、母は母であろうとする。

同じく私も歳をとる。

だけど、どこまで行っても娘のままなのだ。

 

まぁいいか。

 

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