お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

息子に何が起きているのか

結局、朝まで眠り続けた息子は、朝食も取らず部屋にこもっている。

私は朝食を済ませ、洗濯物を干す。

昨日、ここで自分の立ち位置を書いたことで、不安や迷いは薄れ冷静になれた。

正しいか正しくないかではない。自分がこの状況をどう捉えてどう対処するか。それだけ。迷いがあると、正しいのかどうなのか、これでいいのかと、自分の考えを脇に置いたところに基準を探してしまう。

子育ても人間関係も、家族の関係も、人を参考にしてもダメなのだ。私がどうしたいのか。その都度その都度。

やっとそこに気がついた。

だからと言って、全く心揺れず、「ほほう。青年、悩み事か・・・」と泰然としていられるほど、腹の据わった大物になりきれていないこのバカ母は、次に気になるのは学校に行くのか、行かないのか。

今日は午後から登校する日なのだ。朝食をとらないにしても通常なら12時半に家をでる。すると、その間近になんらかの動きが出るはずだ。

ここで、もし、学校に行かないのなら。

その時は、先日言っていた転科試験自体を投げたとも考えられる。試験を本気で受けるなら出席日数と課題提出はきっちり守りたいはずだ。

12時になっても静かな部屋。さすがに堪りかねず畳んだ洗濯物をしまう口実でドアをノックした。

「学校、今日ないの?」

「これから行くんだよ」

不機嫌そうな声だが、そう確かに言った。机に向かって何か書いているところだった。

タンスに服をしまい、すぐ部屋を出た。

よ・・よかった・・・。

なんだかわからないけど、動き出した。あの分じゃ、今日も仏頂面で帰ってきて口も聞かないだろうが、そんなことはどうでもいい。

しばらくすると、私の部屋のドアを20センチほど開け、「行ってくる」と言い、出て行った。

玄関に立って、声はかけずに見ていた。いつものように、靴を履いてからこっちを見て「じゃ」とは言わないだろうが、立つ。

靴を履き、玄関のドアを開け、黙って家を出る。閉まるドアを押し戻しながらこちらを向いて私の顔を見た。笑っていないが目は死んでいなかった。

行ってらっしゃい〜とは言わず。私もニコリともせず、目だけ合わせていたら、すぐドアは閉まった。

頑張れ。よくわからんが、頑張れ息子。