お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

次世代

息子がやってきて

「いま、俺が何を考えてたか教えてやろう」

と言います。

「いや、いい」

「聞け」

スマホYouTubeを見ていたら、急に本体のカメラレンズの小さな丸が気になってきたそうです。

「もしかしたらこのレンズは実はどこかの組織に組み込まれたもので、どこかで誰かに見られているかもしれないって思ったらさ、気になって気になって。こう、顔をずらして画面見るんだけど、やっぱり視界に入って来るからだんだん恐ろしくなってさあ」

個人情報とかいう言葉がではじめたのは最近のことのように思う昭和生まれの私にして見たら、そんなの映画や小説の中のことだと思うのですが、息子は生まれた時から家にパソコンがあるのが当たり前、連絡網などなくメールアドレスからLINEで数年会っていない友人から不意に友達申請がきたりするIT社会で生活しているからか、結構半分、本気で怯えます。

「大丈夫、世間はそこまで君に注目していない。やるならもっと大物狙う」

「わからないだろ。どこかに俺の才能を見抜いて今からマークしている奴がいるかもしれん」

いない。と、思います。

NASAの大画面に大きく映し出されていたりして」

「やめろ〜」

「この会話を聞いていて今頃『チッ、気付きやがった』ってどっかの悪党が」

「よせ〜」

生まれた時代。これだけ離れたところの発想を持つ彼らの世代。

きっと私の想像もつかないような方法で地球を守ってくれるんだろうな。