お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

受信感度が広がる

最近、買ってはみたものの、ちょっとついていけないと思って、途中で読むのをやめてしまった本が、掃除の途中にパラパラめくってみると、あれ、読みやすい、と夢中になることがある。

内容はおもしろそうだったけど、使っている言葉が過激で嫌だなぁ。

この作者の考え方は下品だなぁ。

自分の価値観と合わないものに接すると心がざわざわして、目をそらして排除してきたけれど。

どうしたことなんだろう。

改めて読むと、あぁ、この人は限りなく純粋で透明な人なんだと、作者の捉え方が変わっていたりするから驚く。

ラジオ番組も、この人、苦手、と思っていたパーソナリティが、あれ、この人、ただの気障ったらしい人なんじゃないんだ・・・と思ったり。

私がただ、感じ取れなかっただけで、その人や物にはずっと変わらない魅力があったのだろうな。

自分の好きなものだけに囲まれて生活したいとしていた私の固まりつつあった小さな世界。

あの人も、あの本も、あの番組も、あの音楽も、世の中にあるものみんな。みんな美しい。受信感度を広げよう。

自然の中だけじゃなく。わかりやすく美しいものだけじゃなく。あちこちに見つかった。

透明なものだけに心を癒され、求めたこの数年間。刺激の強い人や作品は辛くて排除してきた。

ようく、ようく、もう一度、覗いてみたら、この世界に受け入れられないほどの悪ものは、そんなにないのかもしれない。