お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

勝手に呼びかける女

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やっぱりお日様はすごい。

会えるとそれだけで得した気分になる。

私のへそ曲がりなところは、朝、ジョギングの足を止めてシャッターを押す人が他にもたくさんいると、自分はそれを横目に通過する。

自分の神様みたいに思っているから。ヤキモチ。

誰にも言ってない密かな私の習性に、神様のとおしゃべりというのがある。

具体的な形も声も大きさもわからない漠然とした大きな力の主に、勝手にブツブツしゃべる。

洗濯物を干している時が多い。ベランダは一人きり。洗濯物を干すついでに思わず空を見上げているかのようなそぶりをしながら

「神様、ありがとう。幸せ。」

とか言う。「気持ちいい風、ありがとう」とか「平和です。ありがとう」とか「どこも痛くありません、ありがとう」みたいに、短い言葉でごにょごにょ小さい声で言うのは、自分でもそんな自分に照れているから。でも、ありがたいと思っています。感謝しています。いつも守ってくれてありがとう。と呼びかけると、勝手に自分は神様に愛されているって思えて不安は消える。神様がそばにいる。守られている。と勝手に確信する。

こんなこと言うと、家族は心配するので隠れてこそこそおしゃべりをする。

家の外でもやる。

買い物帰り、雲を見上げて、「ありがとう」。綺麗な夕日だと、「ありがとう」。

ボサボサ頭で化粧っ気のない中年女が、買い物袋をぶら下げて空を見上げて何かつぶやくのは不気味な光景であろう。