お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

欠席届

長いことお休みをしておりました。

母がいないと気が緩むのか、体調が怪しいぞと思ってるうちに、あっという間に二人は帰国。結局、夕飯にピザとっちゃおうとか、どこか遊びに行こうとか妄想していたことは何もせず、ひたすら毎日陽のあたるリビングでぐうたらぐうたらして終わってしまった。うう。

勝手に入るから気にしないでと言っておきならら、夜中にインターホンをピンポンピンポン何度も鳴らし玄関の鍵を開けろという母。

「どしたのよ、鍵は」

「スーツケースの一番下に入れちゃった」

「アタクシのお帰りを出迎えなさいって?」

「いやあねぇ。違うわよぉ、も、いいから早く寝なさい」

溌剌と元気そうでした。すげえなあ。78歳。私の方がよっぽど老人だよともう一度眠り、翌朝行ってみると、まさかの鼻声に浮腫んだ目。寒い寒いとたくさん着込み、マスクをしております。

「なに、風邪引いた?」

「向こうにいたときからおかしかったのよ」

昨晩は帰国ハイだったようで、ぐったりどんより丸まっています。

「ミネストローネ山ほど作ったから持ってくるよ」

山ほどなんて作っちゃいませんが、そう言わないと、遠慮していらないというので困っているくらい作ったことにしました。

この瞬間、ピキっと私にスイッチが入りました。

具合悪くなっている場合じゃない。

というわけでこの数日、二軒分の作り置きを作っては買い出しに出ております。

お歳暮も渋谷まで出向くのは面倒しんどいと、初めてインターネットで注文し、極力体力の消耗を防いどります。

全く自由時間がないなんてこともなくちゃんとぐうたらタイムはあるのですが、その時間にはたいてい無気力でぼんやり目を閉じたり音楽聴いたり、この私が録画していたドラマを見ないなんて!と小さくびっくりしています。

でも、大丈夫。元気です。

余裕がないだけです。

もうちょっと。もうちょびっとお休みします。

ブログよりぐうたらタイムを優先させてごめんなさい。

 

急に寒くなってきましたね。皆様もくれぐれもお身体ご自愛くださいませ。

 

強く

息子は今大学3年。就職活動が始まる。既にインターンシップに参加したり会社説明会に行ってみたりはしているが、見ていてガンガン積極的に出向いているという印象はない。

「だってどこでも入れればいいってもんじゃないから。本当に行きたいと思うところを厳選しているんだ」

果たして彼がどこまで社会を知っていてどこまで数ある会社にどんな仕事があり、どんな魅力があるのかを掘り下げているというのだ。

熱心に調べている様子もない。本ばかりはたくさん並んでいるが。

かといって私に的確なアドバイスをしてやれるだけの知識も知恵もない。夫はそういうところは頼りになると思うが、彼と息子とでは互いの得意分野も興味持つところも全く違う。

夫の話も息子には的外れのように響いてしまうらしく、シャットアウトしてしまう。

先日も担当教授にそろそろ活動しないとと遅れちゃうぞと言われ、一瞬は焦り気味になったものの、それでも誰かに相談しに行ったりもしない。

さすがにこっちが落ち着かなくなって

「教授に話を聞いてもらったら」

と言ってみた。

「やなんだよ、そしたらそれからどうしたとか、ここ言ってみろとかなったらめんどくさい」

「それだっていいじゃない。自分の知らない職種や会社を教えてくれるかもしれないじゃない」

「それがめんどくさいんだよ」

そうか・・とそれ以上は黙った。

情報を得るのに人に聞くという方法を使うのは私の甘さなのかもしれない。

入社したばかりのころの夫が「先輩に聞けばいいじゃない」と何度言っても、頑として自分で書庫に行き資料を読みあさって調べては仕事を進めていた。

同期の男子は上司や先輩に気軽に「すみません、ちょっと教えてください」といっているのを見ていると、その頑なさを要領が悪い人だなあと、もったいなく思っていたが、それもどうなのだろう。

なんでも困ったらすぐ誰かに相談するのは素直なのだろうか。甘ったれているのだろうか。

「結局さ私は息子がどこに就職してもいいと思うんだよ、無名のところでも、お給料が生活する分だけあって、福利厚生もしっかりしてて、彼がそこに魅力を感じているなら。家族ができたときに養ってく余裕くらいがあればさ」

今朝、夫と二人の朝食後、そう言った。

「給料や福利厚生の安定を求めるとやっぱり企業になるんだよ。あいつは俺は企業はいやだっていうけどね」

息子の就職に安定、保証をどうしても求めてしまうのは、結局は私自身が安心したいからだ。ああ、そこなら大丈夫ね、安泰ねと思いたいから。

私の人生ではない。

彼の人生なのだ。

私の人生は、こっち。彼のとは別に、こっち、こっち、こっちでしょ。

夫と話すうちにそう気が付く。

たとえ息子といえど、ひとの人生を心配するくらいなら、今の私は自分の心配をもっとするべきなのだった。

息子、強く生きろ。強く生き抜いてくれ。

何があっても応援する。

私も強く生きよう。強く、陽気に。

 

もったいなくてとっておきたい

母のいない間のんびりしようとセコセコ作り置きをする。

夕方夕食のことを気にせず過ごす、それだけで物凄い解放感だ。

冷蔵庫にできた惣菜がたっぷりあれば何にも縛りがなくなる。

読みたいときに分厚くてなかなか進まない本を開き、見たくなったら録画していたドラマにプライムビデオを見はじめる。ドトールでコーヒーが飲みたくなったら4時でも5時でも行けるのだ。

昨日買ってきた鳥もも肉260グラム2パックを一つは照り焼きに、もう一つは唐揚げにした。冷凍してあった豚こまを解凍し、キャベツと長ネギと味噌炒めに。

揚げ油が出ているついでにフライドポテトもやってみた。これは作り置きに向いているのかどうなのか。やったことがない。ダメならダメでチーズか何かかけてリメイクすればいい。薄くスライスして生のままどんどん揚げる。

やはり昨日買っておいた鶏胸肉はパン粉にチーズを混ぜ、マヨネーズでくっつけ衣にして中火で焼く。カレーの残りがあるからそのときに使おう。

あとは白菜をざく切りにしたのと、椎茸をバター醤油味にやいたの、ブロッコリー、南瓜、ジャガイモを蒸したのをタッパーに入れてすぐ使えるように。

・・・よし。これでいい。

あとは母のとこからきた魚の粕漬けに、ミネストローネの残りやミートソースの残りに生協の餃子もある。

10時から初めて1時半まで狭い台所を汚しまくってやっていた。

カウンター並んだタッパーを見ると、もう宝の山でしかない。

使うのもったいないなあ・・。

今夜は生姜焼きにして、取っておこうか。。