お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

錨を降ろして

よせばいいのに、昨日、ブーツを履いて母の買った荷物を持って歩いたからと思うが、今朝起きたら、足の裏っかわ、が筋肉痛だった。とにかく怠い。熱い。

7度5分だった。

買い物にスニーカーで出て、足の運びがとても楽なことで、ブーツがいけなかったと気がついた。

午前中のうちに掃除と洗濯と買い物をすませ、午後は寝室で一人、深く、潜る。

本もパソコンもテレビも受け付けない。ラジオを音を小さくつけて、IKEAの椅子に腰掛け足を投げ出し、目をつぶっていた。

日の当たる二階の部屋はぽかぽかと気持ちがいい。

さぁ。怠けるぞ。堂々と怠けるぞ。

そう思うとほくほくする。

意識が夢と妄想と今を行ったり来たり。ラジオの声が途切れ途切れに、何か言っている。

何時間そうしていたのか、気がつくと部屋は真っ暗になり、気温も下がっていた。

何も考えず、何も感じず、ひたすら自分の意識の奥底に潜った。

錨をおろし、自分という船を自分という港に寄せて、ゆっくり休めた気分だ。

今の私には錨がある。

以前はオールのない、筏だった。風が吹けばそっちに流れ、嵐がくれば、ひっくり返り方向を失って海に投げ出されてアップアップしていた。沈没もした。

自分の錨。

自分から遠く離れたところに流されていかないように、時々こうして港に帰ろう。

どこにもいかず、誰にも会わず、何もしなかったのに、遠くに旅をしてきたような午後だった。