お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

走れた!

今朝、家を出てすぐ息子が腕時計を忘れたからこれから戻ると電話がありました。

「こっちからも持って途中まで行くよ」

「いや、玄関でいい。危ないから走らないで」

そうはいっても。洗面所脇に置いてあったのを掴んで走り出ました。

家の角を曲がったところで息子が向こうから歩いてくるのが見えました。

「はい」

「おお。ありがと」

道端で大きく手を振り見送り、くるりと家に向かって歩き始めて気がつきました。

走った。走れた。今、私、走った!

まるでアルプスの少女ハイジのクララです。「ハイジ、立ったわ、私、立ったのよ!」

クララは自分の足が悪いから立てないと思い込んでいたのが、立てたのでした。

同じく。入院した時に、股関節の骨折も見つかりクララのように立つところから歩くまでのリハビリをしたのが六年前。走るのはもう難しいよと先生に言われていたので、すっかり「私は生涯走ることはない」とインプットしていました。

走ったじゃぁん、私。なんだよなんだよ、医学を超えたじゃん。

ほんの20メートルの小走りだけど、走ったには変わりない。

ホクホク。