ただの毎日の中で。専業主婦の平和すぎる日常

自分の思っていること、ちょっと引っかかったこと。誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

ぼんやり過ごす

 

4時半起床。ここで散歩に行っておかないと、7時にはあっという間に暑くなってしまうので、思考を止めて、ベッドから出た。

朝、歩くと、あとは一日、焦燥感に囚われずに家の中で気ままに過ごすことができる。

晴れやかな気持ちで、ダラダラするためだけの、私の日課。何度か息子が学校に行ってから、すぐ出る、というのもやってみたみたが、その頃にはもう、登校、出社の人々がパリッとした格好で街を歩き始める。寝起きのままのスウェット姿で歩き回るのには気がひけた。早朝すぐの寝ぼけたままだから、勢いで歩ける。まだ薄暗い公園をランニングしている人の中、ぼんやり歩くくらいなら、まぁごまかせる格好で、ただ、歩けばいい。帰宅して息子の朝食、ゴミ出し、洗濯、トイレ掃除を済ませ、家の前の落ち葉を掃いて息子を見送る。ここまではルーティン。流れで一気にやってしまう。やり終わると、スイッチ、オフ。ひたすらぼーっとする。

それでも大抵は、10時半頃になると、ブログを見たり、夕飯の下ごしらえをしたり、何かしらやりたいことができて、その日の気分や流れができる。

今朝は全く、それがない。どうにもこうにも。このまま、やる気が起きないままに任せていると一日中、虚しく終わってしまいそうだ。

全く生産的なことをしない後ろめたさが私を突っつく。その後から、休ませてみようよという、ささやき。ささやきが勝った。そうだ、そのために、わざわざ早朝散歩してるんじゃないか。

ひたすら、ぼーっとした。テレビの録画を観た。つまらない。録画リストから、他に何かないかと探す。どうでもいいものばっかりたまっている。一つ一つ、興味のなくなったものを削除する作業をする。

無心にやっていると、なぜか、先日、動かした無印の机の位置が今ひとつ、しっくりきていないことが頭に浮かぶ。せっせせっせと削除しながら、ベッドを窓際にして、机を壁に寄せて、ステレオをあそこにと、アイディアが浮かぶ。リモコンを置いて、テレビを消して、二階に上がり、今浮かんだ案を試してみる。イメージと何か合わず、家具をあちこち動かす。無気力で何にもやる気のないはずなのに、この瞬間、わずかにテンションが上がっているのがわかる。

こういう、意味のない「バカですね」と言われるようなことが好きなんだな、私は。などと思いながら、思う存分、バカを堪能する。結局、重い三面鏡を例の納戸の私の基地に持って行き、部屋をすっきり広くさせ、天井にワイヤーを引っ掛け、カーテンを吊るし、やんわりと部屋を仕切った。これで夫が帰ってきても、自分のお気に入りの部屋っぽい。少し、ワクワクする。冷房もつけず、暑い二階で夢中に家具を移動させて、納得いく形に落ち着いた。

家の中にお気に入りスペースが二つになった。あっちとこっち、気分で使いわけよう。

途端に、また、スイッチが切れる。

2時。お昼がまだだ。お腹が空かない。

冷たい味噌汁で冷汁のようなものを作った。ネギをたくさん刻んで入れる。少し、お砂糖を入れて、甘味噌風にした。塩分が、脳に体に染み渡っていく。体が冷えて、開けてある窓から風がきた。

ワイドショーでは芸能人や政治家のスキャンダルを放送していた。どの人にもびっくりするが、そうなるまでの苦しみがあったんだろうなぁ、今、きっと、辛いだろうなぁなどと思う。

〆切本、という本をパラパラめくる。作家たちが、書けない書けない、気分がのらないと、日常の日記やエッセイの中でつぶやいている。みんな、苦しみと華やかさの間を行ったりきたりしながら生きてるんだなぁ。

さ、新しい方のお気に入りの方を試してみよっと。

二階に上がり、模様替えしたばかりの寝室に置いた、無印机のスペースに座ってみる。

冷房を29度で入れた。涼しい。ラジオを小さくつけて、机の前に置いた「自己肯定感、持っていますか?」という本を広げた。

買ってはみたものの、自分が自己肯定感がない人間だということを認め、なんとかしようとしている、ということがはっきりしてしまうのが悲しくて恥ずかしくて、読んでいなかった。

大丈夫。そんな私で大丈夫と読む。

どうしてわかるの、と言いたくなるほど、自分のことが書かれているようなことがたくさんあった。

読み進めるうちに、私を評価し続けて思い通りにいかないと怒り出す母こそが、自己肯定感がないのだと、気づく。ドキドキしてきた。謎が解けるような、まさか、まさか、という高揚感。

みんな、精一杯の必死なんだ。母もそうならざるを得ない環境だったのだろう。

そうかそうか。みんな、ただの人なんだもんなぁ。

今日の一日の始まりのあのかったるさの頃、その日の夕方、この心境に至るとは思いもよらない展開だった。

夕焼けが出てきた。ラジオもニュースに変わっている。

さて。買い物に行こう。

ずっと家にこもって、側から見ると意味不明な一日。

本人には、意外と実りのある一日。

不思議な一日。