ただの毎日の中で。専業主婦の 平和すぎる日常

自分の思っていること、ちょっと引っかかったこと。誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

神々しい

昨日。やっぱり庭仕事が祟ったのか、一日何もしたくなくて、家事を終えたら、ずっとゴロゴロゴロゴロして過ごした。

誰もいないのに、納戸の小さな部屋にこもり、本を読んだり、そこから関連することをインターネットで調べたり、ラジオを聴いたり、寝たり。久しぶりにたっぷり引きこもると、夕方にはいい加減、外に出たくなった。

「買い物行くけど、何か、買ってくるものある?」

隣の母のところに顔を出すと、食パンを頼まれた。

玄関に立つと、雨音?扉を開けて出てみると、降ってるか降ってないか、くらいの雨。

傘をさして歩き始めた。

雨は次第に音を強め、早め、点から粒になり、あっという間に直線になった。

ゴー。ジーパンの膝から下が湿り、冷たい。傘もあまり意味がなく、肩も濡れて寒い。散歩がてら、食材はスーパーで、パンは美味しいパン屋さんへと二件、周ろうとしていたのをやめた。スーパーに到着する前にすでに、帰りたい。

目的のものだけをさっさとカゴに入れ、レジに行き、店を出た。早く帰ってお風呂に入ろう。

雨は小降りになっているかと出てみたが、ゴーからザーになったくらいで、やっぱり降っている。傘をさし、袋を肩から下げ、歩き始めた。

角を曲がり、一本道に出る。ゆるい下り坂の道路。駅からの人達が向こうから来るのとすれ違う。私はこの道のこの時間が好き。一日を終えて帰ってくる人。保育園に迎えに行った子供と自転車の前と後ろでおしゃべりをして過ぎていく親子。どこからかの煮魚だったりカレーだったりする台所の気配。そこをのんびり、買い物袋を下げて歩くのが好き。そして見上げると、真正面に太陽が沈んでいく。その光がちょうどこの道をまっすぐ照らすので、私は密かに「夕焼け通り」と呼んでいる。

今日はこの雨だから、夕焼けも見られない。足元だけを見て急いで歩く。

そのとき、見たのだ。

アスファルトの地面がキラキラ光って、雨の線が踊っている。車のヘッドライトが当たったような輝きだけど、もっと柔らかく、長く、この道を照らしている。

思わず顔を上げると、雨雲の切れた遠くから、夕陽がこちらを向いて沈んでいくところだった。

うわぁ・・・。思わず、言う。神様・・・。

まるでアニメの中にいるようだった。全てが美しい。

雨も。地面も。人も。木も。塀も。空も。太陽も。

この美しい世界に送り込んでくれてありがとう。ここに、この街に、この家族に、この環境に。今に。

相当、ドラマチックな気分になって、今度は濡れながら、びしょびしょになりながら、景色を眺めてゆっくり歩く。

帰って、母にパンを持って行った。

「今ね、雨の切れ間から雨が。ほら、あの、スーパーまでの道、夕陽が・・・」

「あ、西日でしょ、あ、パン、ありがと、いくら?」

風情がないのぅ。でもそれ以上は言わなかった。これは私だけが見た奇跡。