お気楽日和

誰かに手紙を書く気持ちで、事件性のない平凡な毎日を切り取ってみようと思います。

温もり ありがとう

卒業式。息子は思っていた以上に立派でした。

そして自分がこんなにも親馬鹿な視線で彼を目で追うことを本当にありがたく思いました。

私は、思っていた通り、大勢のお母様の間で未熟でした。

みんな開放的で、よく笑い、先生にツッコミを入れてみたり、証書をもらった晴れ姿の我が子と教壇でピースで写真を撮ったり、お友達になっている母親同士で挨拶を交わし、近況報告をしていました。

『今に始まったことじゃないじゃない。』

そう、声がします。私の中の私の声。

あなたが、凸凹で内弁慶で世慣れてないのは持って生まれたあなたの本質。何を今更。

そうだ。背伸びしない。

無意識のうちにしていた、笑みを絶やさない母親像を演じるのをやめ、ただ、その場を味わいます。

息子を見る。制服の生徒の、息子を見る。私はそのために来た。

感傷的になって泣く気分にもならず、ただ、幸福感だけが湧き上がるのでした。

 

それでもグッタリ疲れました。

いやな疲労感ではなく、やりきったという放心状態で、電車の座席にへたり込みました。

なんとなくiPhoneを立ち上げ、「はてな」のアプリを立ち上げると、思いがけず優しい言葉のコメントがありました。

う。

今日、目の奥がツンとしたのはこの時でした。

あったことのない人たちからの温かいものが私の背中を包んでくれた。

ありがとう。

ありがとう。