ブックオフ
午前中、古本をブックオフに持って行った。
単行本6冊で650円だった。
カウンターで「当店のカード、お持ちですか?」と聞かれる。
「いいえ、でも、いいです、すみません」。
時々しかこないのに、お財布の中にまた、カードが増えるのと、そのために何かに記入したりするのは面倒くさいので断った。
あまりにきっぱり言ったからか店員さんも
「そうですか」
とそれ以上は強く勧めてこなかった。
お金を受け取り、査定を待ってた間に見つけた料理本を今度は買う。
これは確か、数年前に、私もブックオフに手放した本。
しかし、時々、確か、あの本に・・と自分の本棚を探し、
「あれ。ないなぁ。。。売っちゃったのか・・・」
と内心、とっとけばよかったと思っていた本。
本を売りに行って、自分が昔売った本を買う自分。
それでも、嬉しい。大事なものを取り戻したような大げさな気分になる。売った本を買ったくせに。
「ありがとうございましたぁ。また何か良い本があったらお売りください」と言われ、決まり悪い。
お店を出る前に、念のため、店内を立ち読みする。
買うつもりではなく、本屋に来たら、立ち読み。
ところが、先日ラジオで紹介していた最近出たばかりの「〆切本」が早くも店頭に出ているのを発見する。2300円がもう、1,760円っ!
これはもう、買うだろう。今年の9月に初版が出たばかりのもの。以前、本屋で平積みになっているのを立ち読みして、買うか迷ったが、値段が高いと思って保留にしていた。それが、先週、ラジオで「面白い本を見つけた」と言っているのを聞いて、「あぁあの本だ。。やっぱり買えばよかった。今度見つけたら買おう」と思っていた矢先だ。
ついでにもう一冊、合わせて二冊持ってレジに戻る。
へへ・・。と薄笑いを浮かべて先ほどの店員の前に差し出す。
彼はにっこり笑い、勝ち誇ったように
「カード、作りませんか」
という。
「そうですね。何を意地を張って・・・という感じですもんね」
結局、めんどくさい個人情報記入などはなく、さっとカード一枚渡されただけだった。
「また、よろしくお願いします」
再度、そう言われ、すっかりブックオフのメンバーになった気分で店を出た。